大切な愛犬や猫と暮らすために、ペット可の分譲マンションを購入する方も多いですよね。それなのに、留守中の犬の鳴き声などで苦情やクレームを受けて困ったことはありませんか?
たとえペット可のマンションであっても、防音対策を怠るとご近所トラブルに発展し、お互いが嫌な思いをしてしまいます。
賃貸マンションと違い、分譲マンションの人ならなかなか引っ越すのは難しいですし、どうにか対策をして解決をしたいですよね。
ここではそんなペットへの苦情に悩んでいる方が気になる、マンションの防音対策をご紹介します。
Contents
ペット可のマンションで気をつけること
ペット可のマンションでは、大家さんや管理人が犬や猫のペットを飼っていることも多いです。もちろん住居人もペット好きが多いでしょう。
そのため少々の鳴き声や足音は大丈夫 と思いがちですが、それがトラブルの原因になることが多いのです。私のようにペットを飼っていない人は、「ペット可とあるけれど、飼い主はちゃんと近所への迷惑について考えているはず」と思っています。また、「管理会社もちゃんと対策を取っているはず」とも思って入居する人も多いでしょう。
そのような人たちは、犬や猫の鳴き声がしてあたりまえ、などとはつゆほども思っていないのです。
ペット可のマンションは、「ペットが原因で近隣に迷惑をかけてもいいマンション」ではありません。あくまでご近所さんへの配慮があるうえに成り立っているということを忘れてはいけません。
ペットの騒音にはどんなものがある?
ひとくちにペットと言っても、うさぎやハムスターなどの小動物では騒音トラブルになることはまずないでしょう。こちらでは、犬や猫のような中型~大型のペットに絞って進めていきますね。
ペットの騒音には以下のようなものがあります。
- ペットが走り回る足音
- ソファなどの高い場所から飛び降りる音
- チャイムの音や電話の音に反応し吠える音
- 飼い主の留守中の鳴き声
もし、これらの音や鳴き声が響くとどうでしょう。これらは飼い主にとってはさほど気にならないかもしれませんが、ペットを飼っていない人からすると「耳障りな音」でしかありません。床がフローリングの場合は、犬や猫の爪が床にあたることでカチカチという音が鳴り、余計に気になることも。
犬の場合は、無駄吠えや欲求吠えも騒音になります。
もしもあなたが一人暮らしなら、あなたが外出している時にペットが何をしているかはわかりませんよね。特に犬の場合、飼い主が家を留守にしている間分離不安症になり、ずっと吠えているという犬も多いようです。
分離不安症とは…飼い主と離れることでパニックになり吠えたり、暴れて物を壊したり、最悪の場合自傷行為をすること。
一方、猫の場合は夜行性なので、夜に活動することも多いです。そうなるとわずかな音でも下の階で寝ている人にとっては気になることもあるでしょう。
このように、ペットの騒音については配慮しなければならないことがたくさんあります。
犬の鳴き声は意外と大きく響く
ここで面白いデータをご紹介します。実際の犬の鳴き声がどのくらいのものか、測定したものです。
ラブラドルレトリバー | 92db(デシベル) |
アメリカンコッカースパニエル | 92db |
シェパード | 91db |
ゴールデンレトリバー | 91db |
ビーグル | 89db |
ミニチュアダックスフンド | 89db |
ホワイトテリア | 86db |
柴犬 | 86db |
シェルティ | 85db |
ボーダーコリー | 84db |
ポメラニアン | 76~80db |
こちらは小型犬~大型犬まで、全11種類の犬の鳴き声を屋外で5m離れたところから測定したものです。
壁や窓がある室内だと、これよりも30dbほど遮音されるので、一番鳴き声が小さいポメラニアンでも約45db、ラブラドルレトリバーにいたっては約62dbにもなるということですね。
一般の住宅街で、人が快適に過ごせる基準値は、約40~50db以下といわれていますので、室内にいても、犬の鳴き声が不快な音として響くのが分かります。
もし犬が鳴いている時に窓を開いていたなら、それらがより大きな騒音となってダイレクトに響いてしまうのです。
騒音の原因を明確にする
もし、あなたのマンションがペット可能な物件として建てられたなら、ある程度の防音対策はされているかもしれません。
しかし、元々ペット禁止のマンションで途中からペットOKになったのなら、マンションの防音対策に期待はしないほうがいいでしょう。
まずはどのように騒音が出ているのか原因を探してみるといいでしょう。
部屋にペット用カメラをつける
ペット用カメラを設置し、留守の間のペットの状況を知ることから始めましょう。
いたずらをしたり、走り回ったりしているのは正確には何時くらいなのか、記録しておくのもいいですね。実際にカメラを設置してみると、「ずっとおとなしくしているのに、またうるさいと苦情がきた」なんてこともあるかもしれません。
苦情がきた家から音を確認する
ペットのどのような行動が騒音の原因になっているのかを詳しく調べるために、苦情がきたお宅にお邪魔させてもらい、犬は家族や友達に見てもらって音を確認してみてください。
部屋の間取りのことも考え、どこにペットがいると音が響くのかなどを検証してみるといいと思います。
ペットの防音対策
原因がわかったら、出来るかぎりの防音対策を試してみましょう。
ペットへの躾、分離不安症の克服など
長時間吠えたり、走り回ったりする時は、無駄吠えをしないように飼い主が躾をしたり、しつけ教室に行くというのも一つの手です。分離不安症のペットならこの機会に克服することも考えましょう。
夜は防音効果があるケージ
もし夜間にペットが動き回るのをやめられない場合、かわいそうですが夜の間は防音効果のあるハウスやケージに入れ、ペットの騒音を防ぎましょう。
防音効果があるケージとないケージだと、だいぶ違うようです。
コルクマットやカーペットなどを敷く
フローリングだと音が響きやすいので、足音が防げるコルクマットや厚手のカーペットを敷くのもおすすめです。特にコルクマットは取り外しも簡単で洗えるものもあるので便利ですよ。ペットが滑ることも防止できるので一石二鳥!
高い所から飛び降りる場所が分かっていれば、ピンポイントで低反発の座布団を置くのもいいですし、棚などの飛び乗る場所にもなにか対策はできるはずです。
防音カーテン
室内から音が漏れないようにするには、防音カーテンが有効です。小型犬~中型犬の鳴き声は甲高いので、騒音を半減させることもできるそうですが、大型犬に関しては防音は少し難しいそうです。
工事用防音シート
工事現場で良く使われている防音シートですが、壁に貼るとかなり効果があるようです。厚みが選べる場合がありますが、出来るだけ厚めの方が安心で防音効果も高いのでおすすめですよ。ただ、お部屋のイメージが変わってしまうことが難点です。
防音パネル
ペットがいる部屋が限られているなら、犬の鳴き声を防ぐために防音パネルを壁に貼ることも効果的です。こちらは防音シートと違いお洒落なカラーパネルもあるのがポイント!
まとめ
ペット可のマンションも、「このくらいの騒音はダメでこの程度ならOK」などの決まりはなかなかないはず。騒音の感じ方は人それぞれなので、お互い寄り添って快適に毎日を過ごしたいですね。
苦情がくると精神的にも疲れてしまいますが、いろいろな防音対策を試してみて円満にトラブルを解決しましょう。